この鳥はアヒルだったが、ガチョウを夢見て、首伸ばし、やがて白鳥になった。
彼女は白鳥と大海を渡り、アメリカの方に首を大きく伸ばす。
向こうで私そっくりの娘を産むわ、、、
文学的なナレーションで始まる物語
3人の初老の女性と若い娘が麻雀の卓を囲んでいる。
元々は、娘の母親と4人で始めた麻雀
運(ラック)を願うことが唯一のジョイ(喜び)だった。
タイトルは知っていたが、観る機会がなかった、と言うか、チャイニーズ系というざっくりした認識しかなかった。
なるほど、、4組の母と娘の壮絶な歩みを
綴った群像劇をオムニバス形式で観せていく。
時代のうねりや社会の歪みに、ひとりの中国人の娘を必死に抗って生きてきた。
彼女らは、傷付き、抜け殻のような魂と肉体で、新天地にたどり着いたのだろう。
そして、その歴史は、彼女たちの娘へと受け継がれる。
時代は変わり、土地や風土も変わったけれど、娘たちは、母親同様に、
また、歪みやうねりに抗い、時に流され
必死にもがいている。
運(ラック)を願うことを
唯一の喜び(ジョイ)として生きているのだろう。
ウェイン・ワンは香港出身の監督さん
だからか?中国人描写がかなりキツい、
もちろん、壮絶な時代と国だということは分かるんだけど、一つずつのエピソードが
「はい、分かりました、次は、、」と
僕は容易に気持ちの移行が出来にくかったな、辛過ぎるもん💦
でも、ラストは、そんな苦しみと憎しみとをかき消すかのように、
時間や国を超えた爽やかな締め方だったのが救いだった。
ウェイン・ワン監督の最も有名作、
「スモーク」はもう一度観たいな、
but、日本で撮った「女が眠る時」は、
どうしちゃた?て、ぐらい大失敗かな