茜

SFソードキルの茜のレビュー・感想・評価

SFソードキル(1984年製作の映画)
3.2
「ヨシミツサーン!!!!!」

毎度お馴染み私の大好きなFANTASTIC!シリーズの中の一本で御座い。
本作も「傑作!」とまではいかないものの、それなりに楽しめたからやっぱりこのシリーズはハズレなし!
藤岡弘のハリウッド主演作ってのもポイント高いし、舞台が外国だろうが全くブレない存在感はお見事。

400年前に重傷を負って洞窟の中で氷漬けとなった武士・藤岡弘が、遥々アメリカに送られて蘇るという謎のSFストーリー。
序盤で氷漬けの藤岡弘を発見するスキーヤーの演技が笑えるくらい下手糞でどうしようかと思った…台詞の句読点の置き方なんなん…。

アメリカの街並みに意外と溶け込んでいる武士姿の藤岡弘の姿が面白いし、退役軍人のお爺ちゃんとのコンビもナイス。
だけど個人的にはもっとアクション味が強い作風でも良かったんじゃないかなーとも思う。
折角あの藤岡弘が日本刀持ってるんだから、もっとハチャメチャに暴れまわってバッサバッサと人斬りしても良かったんでない?
めちゃくちゃな設定の割に展開は地味で堅実な人間ドラマみたいになってるのが私には肩透かしでしたん…。

ラストも重みがあって暗く、意外にも真面目なドラマ性のある作品に仕上がってる。
この点については初めて読んだ脚本のポンコツさに絶望したという藤岡弘の意向が反映されてる気もするし、そこを評価している人も勿論居ると思う。
けど私は日本刀持って暴れまわる血みどろ藤岡弘が観たかったんだよなぁ…。
私みたいにブッ飛び設定からおバカ映画を期待した人はちょっとガッカリしてしまうかも。
茜