とうじろう

シャイニングのとうじろうのネタバレレビュー・内容・結末

シャイニング(1980年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

私ではストーリーに対して理解が及ばないので難しい!
アルコール依存症かつDVの気がある人間と、広大な閉鎖空間に長期間滞在することは、当人にも家族にも大変な状態である。例え家族であろうと、太陽の少ない閉鎖的コミュニティでは精神的苦痛が絶えないのは明らかだ。その外的精神的な要因と、ホテルに宿る謎の悪意……二つが合わさった結果が発狂の原因なのだろうか。よくも悪くも現実と幻覚とオカルトの狭間にいるような感覚で、怖いというより不気味の一言に尽きる。あまりにもジャック並に取り残された気分なので考察等を読んだが、原作ではシャイニングの力を中心に展開されていたストーリーがかなり改編されているとのこと。分かりやすく簡潔に理由のあるホラーやスリラー(?)が見たいのならこれではないだろう。
しかしながら、多用されるシンメトリーの構図と幾何学的なデザインは、映像にも関わらず非常に絵画的という印象を受ける。ニコルソンの迫真の演技と相まって、正直に言えばストーリー以外は楽しめた。映画史を越えて様々な場面で目にするシーンの数々を見るというきっかけでも、一度は見ておきたい名作。
途中で金属不快音が流れるので、イヤホンヘッドホン等で視聴の際は注意。