きゃんちょめ

シャイニングのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
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スタンリー・キューブリックは、幽霊がもし存在するとしたらそれは愛する人に死後も再び会えるのだから素晴らしいことだと語る。つまり、幽霊を信じる、というのは楽観的なことなのだと言う。なぜなら、幽霊を信じるとは、霊魂の不滅、死後の世界を信じているということだからだ、と。言われてみればその通りで、幽霊を信じることよりも、幽霊を信じないことのほうがずっと怖いし奇妙なのではないだろうか。幽霊を信じる方が奇妙で怖そうだが、実際には、幽霊などいないという現状のこの時間的世界を直視してそのまま信じるほうがずっと奇妙で怖い。生きとし生きるものすべては時間の中で消えてしまうという事実を受け入れ、自分の中に刻み込むということだから。ちなみに私は霊魂の不滅も死後の世界もまったく信じていない。
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