たけちゃん

シャイニングのたけちゃんのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
5.0
さぁ、調べてごらん……


スタンリー・キューブリック監督 1980年製作
主演ジャック・ニコルソン


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、9月21日はモダンホラーの帝王こと小説家スティーブン・キングの誕生日です。



そこで今回、スティーブン・キングの誕生日に取り上げた作品は「シャイニング」( •̀ω•́ )و✧

今年は「レディ・プレイヤー1」の公開もあり、どこかで「シャイニング」をレビューしたいなぁと思っていたので、今回取り上げることにしました\(^o^)/


僕はキューブリック監督作としても、キング原作としても、この「シャイニング」がとにかく一番好きです。ほんと、素晴らしいと思うんですよね。

オープニングの空撮映像と音楽で、もうノックアウト!って感じです( ˘ ˘ )ウンウン
あの空撮で、僕らはとんでもない所に連れていかれることを実感するんですよ~。


さて、そんな「シャイニング」
僕なりに何が良いのかを分析してみました。
よろしければ、お付き合いをm(*_ _)mネタバレアリ



【スティーブン・キングの波乱万丈】
まずは、スティーブン・キングの人となりです。1947年9月21日生まれ、現在71歳です。1974年に「キャリー」でデビューしました。

2歳の時、父親が失踪し、かなり貧しい中育ったそうです。子供の頃は殺人事件の記事をスクラップしたり、変わった子だったことが分かりますね。
文才はあったようで、「ファンタスティック」などに投稿していたようです。

若くして結婚しますが、仕事に恵まれず、また、アルコール依存症や薬物依存などに悩まされたようです。克服できて良かったですよね。まさに波乱万丈!


【シャイニング発表】
作家としてのデビュー作「キャリー」の次に書いたのが、この「シャイニング」。超能力を持つ少年とその家族が、呪われたホテルで怪現象に遭遇するホラー作品で、実にキングらしい作品です。

この「シャイン」という能力とそれを持つ者は、キングの作品に度々出てきますね。今年公開されたイドリス・エルバ主演の「ダークタワー」にもシャイニングを持つ者が出てきましたし、ホラー以外の「グリーンマイル」でマイケル・クラーク・ダンカンもシャインを持っていました。
それに注目してキング作品を見ると、また違う世界が見えてきて面白いですよ( ˘ ˘ )ウンウン


【キング原作として】
スティーブン・キングが映画「シャイニング」を好きではない話は有名ですよね。「レディ・プレイヤー1」でもネタになっていました。

キングの原作を全部読んだわけではないので、あまり語る資格はありませんが、映画「シャイニング」はホラー映画としては非常に面白いんですが、超能力としてのシャイニングの扱いは薄いですよね。ダニーの能力もハロルドの能力も発揮できていませんから( ˘ ˘ )ウンウン
そこはきっとキングが、全然分かってな~い!と感じても仕方がない。外側だけの作品に思ったのも頷けます。
ただ、それを踏まえても、映画としては圧倒的に面白いので、僕はキューブリックに軍配です!


【映像表現として】
この作品はステディカムを使った初期の映画としても知られていますね。あの廊下を移動するシーンとか迷路のシーンとかの効果が素晴らしいです。
また、廊下の奥行きある撮影により、あの奥に何かが潜んでるって実感として感じました。オープニングの空撮と合わせ、是非とも観てほしいところです。

他に、あの大量の血が襲ってくる映像や、双子ちゃんの惨殺シーンがカットインされるところなど、たくさん見どころあります。もちろん237号室もね。
あら?これ、あの映画のあのシーンの元ネタかな?ってところも多いので、定期的に見直すことをおすすめします( •̀ω•́ )و✧


【音楽演出として】
この映画の音楽の使い方が、また素晴らしいんです。不安感を煽る不協和音とか、扇情的なメロディとか、ホラー映画常套の効果音と聞いたことのない効果音が本当に効果的に使われますね。

例えば、ダニーが三輪車に乗ってホテルを走り回るシーンも、板間とカーペットを交互に乗ることで、観ている僕らの心をキシキシ言わせますよね。
また、ジャックがイライラして、壁にボールを投げるシーンも、先に音だけ聞こえるので、何が起こってるんだ?と不安がらせます。本当に上手い!


【演技について】
とにかくジャック・ニコルソンの狂気の演技が素晴らしく、また印象にも残りますよね!ジャケットにも使われているジャック・ニコルソンの顔が凄まじい。
しかし、それ以上にすごいのが、妻で母親のウェンディ役を演じるシェリー・デュバルです。「キャリー」のシシー・スペイセクの表情もすごいけど、やっぱり今作のシェリー・デュバルが見せる恐怖に怯えながらも、負けずに戦う母の強さの演技は圧巻でしたからね。

そして、実は、俳優たちがそんな表情になるべく精神的に追い詰めたキューブリックの演出がまたすごい。
なんでも、ジャケットにもなったジャック・ニコルソンのわずか2秒の有名なシーンの表情を撮るために、2週間費やしたと言うんだから、そりゃ気も狂うよね( ¯−¯ )フッ

息子役のダニー・ロイドくんは、とにかく「レッドラム、レッドラ~ム」と呟きながら歩くシーンが怖すぎますヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ

REDRUM ↔ MURDER が素晴らしいよね!


「レディ・プレイヤー1」で「シャイニング」が気になった方、ぜひ、ご覧になってみませんか?