ホイットモア大統領

暗闇にベルが鳴るのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

暗闇にベルが鳴る(1974年製作の映画)
4.2
原題は “Black Christmas”。
観賞後に調べたところ、アメリカでは有名な都市伝説「The babysitter and the man upstairs」を下敷きにしていました。というか設定に違いはあれど、ストーリーはまんまそれ。

※コメント欄に詳細のリンクを貼っときます。興味のある方は是非(英語ですが)。

そして、同じ都市伝説を下敷きにしている作品が他にもあって、それが『夕暮れにベルが鳴る(When A Stranger Calls)』とその続編にリメイク、『夕闇にベルが鳴る(When A Killer Calls)』。

…紛らわしい!!!
非常に紛らわしい!!!

むしろ後発の『夕暮れ〜』の方が原題に近いとか、もう間違えさせようとしてるとしか思えん!!さらに『夕暮れ〜』の方がより都市伝説をなぞっているんだから手に負えない。

とはいえ、本作がつまらないか?と言われれば、その逆でめちゃくちゃ傑作でした!

まずシンプルに不気味。
女子寮という異空間を舞台に、ワケありな主人公カップルとクリスマスの夜という素晴らしい御膳立て。さらに電話の内容も、受話器越しの息遣いや笑い方も、リアルに気持ち悪くて最高!

さらにキャストも豪華!
布施明の元妻に、その彼氏は宇宙を旅したボウマン船長、加えて、スーパーマンの彼女と、エルム街の親父が出演。
初めましてのオリヴィア・ハッセーは、当時のアイドル人気が納得の可愛さでした。あとキア・デュリアがホラーの雰囲気に相性ピッタリで良い笑

オチに関しては賛否両論だと思いますし、普段なら否派の俺ですが、本作に限ってはこれで良い、むしろこれだから傑作なのだと言い切れます。
なんとなく怖い話の短編集によくあるぶつ切りな終わり方、本作にはそれを読み終えた時の余韻に近いものを感じ(まあ都市伝説モノですし)、背筋がゾクゾクしました。