みんな何してんの。本来なら人間の生活のためにある館の部屋を舞台に仕立て上げてたり、演者たちの裏も表も一様にぐだぐだしてたり、文化祭の準備期間かと思った。演じてない状態を演じていることの緊張は『彼女たちの舞台』ほど研ぎ澄まされている感じはしないものの、主人公に「時間が狂ってる」とついに発言させてしまうくらいだし、とにかくリヴェットが軽やかに遠くへ行こうとしてるのを楽しむ映画なのか。最後、家を出ていく側が「寂しくなるわ」って言うのが、微妙にヘン。そうした空間と人間と感情の結びつきにたいする認識もおもしろい。