ヤスマサ

バーン・アフター・リーディングのヤスマサのレビュー・感想・評価

3.6
何でもない出来事も、私欲や思い込みなどで見方を変えると大業なことになるという、コーエン兄弟によるクライムコメディ。
CIAを辞めた男の自伝が入ったCD-ROMをめぐり、振り回される人たちの話し。

初めからずっと大した話ではないのだ。
CIAを辞めたオズボーン・コックス(ジョン・マルコヴィッチ)の自伝の下書きと個人の経済状態のデータを、リンダ・リツキ(フランシス・マクドーマンド)の整形手術費用への執着と、チャド・フェルドハイマー(ブラッド・ピット)の間抜けなハイテンションで、自分たちの都合のいいように勘違いして話しを複雑にしていく。
映画を観ている者も、スパイ感のある題名と、神妙なBGMの効果で、勘違いしたストーリーに引き込まれてしまう。
登場人物は、共感できないイラつかせる性格の人ばかり。
そういう配慮と考察の足らない人たちだから、簡単に勘違いして、信じ込んでしまうのかも知れない。
結果的に男性ばかりがババを引いた感じだが、何か意味があるのか知らん。
「この騒動で何を学んだ?」
「何が何だかサッパリ…」
それがこの映画の答えで、面白いところだ。
よく出来たストーリーと豪華なキャスティングでのブラックコメディに見応え充分。
ヤスマサ

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