アメリカの銃社会の構造について学校教育の面から着目したドキュメンタリー映画
生徒、教員、学校職員、親、防犯ビジネスの職員など、様々な視点を通じて銃社会の構造を多角的に明らかにされていく様が面白い。
教室の隅に固まり、ドアを押さえる保護者達→廊下で銃乱射の再現をする人、というようにショットが繋ぎ合わされることで「これは銃乱射事件が発生した際のシミュレーションをしている」と明らかになるオープニングシークエンスから面白いが、本作はインタビュー中心のドキュメンタリーではなく、このように映像によって物語るドキュメンタリー映画となっていて良い。
日本では小学生が定期的に地震避難訓練をするような感じで、アメリカでは小学生が定期的にテロリストからの避難訓練が行われているし、小学校の教員は非常時に備えて定期的に射撃訓練を行なっている...
防犯グッズ即売会の場面は銃社会がビジネスとして成り立っていることが描写され、かなり強烈。学校それ自体が生徒を監視するシステムとなっており、教育や生活の至る所で銃社会の脅威の片鱗が垣間見えるグロテスクな社会が明らかにされていくも、同時にその構造を解体することの困難さをも痛感させてくる...
面白かった！
