20231027 トーホーシネマズ 日比谷
庵野秀明トークショー付き
ゴジラ−1.0に合わせ、山崎貴の選んだゴジラ映画鑑賞キャンペーン。
トークショーでは、まず庵野秀明が登場。
カンペを読みながら、なんと自ら司会進行を担当した。
続いて山崎貴が登壇。
2人のトークショーとなった。
庵野秀明の発言で印象に残ったもの。
・「よくシンゴジラの後でゴジラを撮ろうと思ったよね。嫌だよね」
ここで場内爆笑。
それに関してはゴジラファンで、そう思っていた人は多かったのではないか。
また、山崎貴もプレッシャーだったとのこと。「シンゴジラのビームの後ではぺんぺん草一本生えないですよ」
・「ゴジラ−1.0はツッコミどころが多い。無茶苦茶多い。しかし、それを傍に置いておけば面白い」
※この素直?な感想に場内爆笑
また、白組をシンゴジラのスタッフに起用したことに関して。
「(シンゴジラのために)だいぶスタッフを鍛えました」
当時の山崎貴も白組スタッフの疲弊ぶりには気を揉んでた様子。
これでシン仮面ライダーのドキュメンタリーを思い出したのか、山崎貴は庵野の無茶苦茶に対してのツッコミなどを入れる。
庵野秀明「あれは切り取りだから。基本的には優しいです」
また、庵野秀明自身からはシンゴジラオルソ自体に関しての発言は少なめの印象。スタッフが試しに作ったのを、庵野自身が面白がって、制作を後押ししたと言う形だったらしい。
また本作が、東京現像所の、最後の作品となるとのこと。
シンゴジラは庵野が結構自由に作成していたイメージがあるが、東宝からは注文が結構あった様子。詳しくは話さなかったが、地下で人が死ぬシーンだろうか。
○オルソ感想
ゴジラの恐怖が際立つ映像。
道路を進軍する蒲田くんに背筋が凍るような怖さを覚えた。
カラーの時に感じていた生物らしさが少なくなり、異様なもの、禍々しいもの、というゴジラが本来持っていた恐怖感がブーストされたように感じる。
蒲田くんに関しては目の持つ生物らしさと、白黒になったことによる非生物らしさのギャップがあり、それが気持ち悪さを増幅させている。
完全体に関してもこの嫌な怖さを感じる。
生物というより、黒い岩山、キノコ雲が移動しているように見える。
そもそも表情が無いゴジラから、さらに感情が消え去ったように見えた。
夜、レーザーを吐くシーンは白眉である。
生物感がない白黒ゴジラと、レーザー発光の白さがあいまり、幻想的でもあり、神秘的でもあり、もちろん不気味さもある。
悪魔的とも天使的とも。
暗いゴツゴツ感は、「もののけ姫」に出てくるタタリ神を思い起こさせた。
やはり、荒神は黒く異様なものなのだ。
上映後拍手が発生。
シネマートの食人族に引き続き今年(2023)2回目。
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