カラー映画をモノクロで観たことで、モノクロ映画のメリット/デメリットが見え、とても面白かったです。
情報量少なくなったことで、ゴジラのテクスチャが際立ったり、物語にカラー版よりも入り込めたように感じます。ただ、モノクロの方が役者ごとの演技力が各シーンの魅力に直結するため、カラー版よりも魅力的に感じるシーンが減ってしまいました。また、カラー版では色のバランス等で違和感のなかったカットも、モノクロ版にすると何を映したのか読み取りにくい構図のカットが複数ありました。
現代を描いた本作では、劇中に家庭用TVやスマートフォンが映るシーンがありますが、元は絶対にカラーであるはずのものが特に意図もなくモノクロで映されるのはとても滑稽でした。ゴジラを魅力的に映すこと以外では、本作をモノクロにする意義は全く感じませんし、そもそもカラーで作った作品なので違和感は最後まで拭えませんでした。