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新座頭市 破れ!唐人剣のodyssのレビュー・感想・評価

新座頭市 破れ!唐人剣(1971年製作の映画)
3.0
【香港の空手スターによる新風】

映画・座頭市シリーズの第22作。勝プロの製作、ダイニチの配給。1971年。

今回は、香港の空手スター、王羽(ワン・ユー)を迎えています。

中国から日本に渡り、かつて中国のお寺で一緒に修行した親友の日本人を訪ねようとしていた剣士。たまたま日本で旅芸人として暮らしている中国人親子三人連れ(夫婦とその男の子)と知り合います。ところが、道中で武士の行列に行き当たり、道ばたに控えていたところ、男の子の持っていた凧が風にながされてしまい、それを追った男の子が行列へ。あわてて子供の後を追った中国人夫婦は無礼者というわけで武士に斬り殺されてしまう。中国人剣士が武士たちと戦っている隙に男の子は逃亡。偶然座頭市に拾われますが、やがて追いついてきた中国人剣士が一緒に。

座頭市は中国人剣士と男の子を、剣士の目指していた親友のいるお寺へ案内しようとしますが、途中で農家に泊めてもらいます。ところが座頭市だけ外出している間に何者かの密告で農家は武士たちに襲われてしまいます。ここから、密告したのが座頭市だと誤解されてしまい・・・・。

最後は、座頭市が誤解を抱えたままの中国人剣士と対決することになります。

従来のこのシリーズとはちょっと風味を異にする展開。王羽のアクション含みの剣術もなかなか魅力的で、新風が吹き込まれたという感じです。

浜木綿子が座頭市に濃厚に迫るシーンがあったり、当時お笑いトリオとして人気のあったてんぷくトリオ(三波伸介ほか)が登場するなど、脇役陣も悪くありません。
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