1931年から1932年にかけて撮影され未完成のまま放棄されたが、当時助監督だったグリゴリー・アレクサンドルフが1979年に編集して完成させた作品。
4章からなるオムニバス。
『イワン雷帝』の得体の知れない魅力の原点のように思える。
たとえば『イワン雷帝』第2部カラーパートで踊る仮面は、この『メキシコ万歳』の死者の日の光景に似ている。
エイゼンシュテインは異文化とヨーロッパが混在するメキシコにロシアと似たものを見て、『イワン雷帝』では狂った独裁者を描くと同時に、そのもう一つのロシアを表現したのかもしれない。
「悪魔や征服者たちの仮面が１つの輪になって踊り、記念祭を祝う」
