うちだ

メキシコ万歳のうちだのレビュー・感想・評価

メキシコ万歳(1979年製作の映画)
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ドキュメンタリー(大嘘)
メキシコ人の暮らしとメキシコの独立の過程を映そうとした未完成作。
少し冗長で退屈なところもある。なんなら本編よりもこの映画について解説するグリゴリーアレクサンドロフの所が一番面白い。
撮影班が三人しかいないのが、駆け出しの映画制作者みたいな感じでいい。

編集の独特なリズムや宗教儀礼、人の配置によってどこかカルト映画みたいな雰囲気がある。さりげなく人間の配置にこだわりが見えて様式美を感じる。

馬が人間を踏みつけるところはギリ多重露光で誤魔化してるのかガチで踏みつけてるのかわからない。

あと、これもしかしてパンフォーカス使いこなしてね?って思ったら、かなり早い段階で利用された例としてWikipediaに書かれてた。メキシコの広大な自然や建物と人間による奥行きのある映像が見所。完成作が当時に公開されてたら、市民ケーンの10年前にパンフォーカスを使いこなした映画として世界にとてつもない衝撃を与えただろうな。
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