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博奕打ち 流れ者のyusukepacinoのレビュー・感想・評価

博奕打ち 流れ者(1970年製作の映画)
3.6
博奕打ちシリーズ8作目。
バッタバッタ死んでいく滅びの美学。流れ者の行き場のなさ、儚さ。三島由紀夫が絶賛した総長賭博を踏襲したようなストーリー展開だった。さすが山下耕作、当シリーズの他監督とは違いその決まった構図や季節を捉えた美しさ、人物の表情に魅せられる。やはり一部垣間見えるとはいえ、タイトルとは逸れてしまってはいるが。殴り込みシーンから始まるのはなかなか珍しく、そこから5年が経ち、勘違いから起こる哀しき過ち。物憂げな鶴田浩二。やっぱりあの藤純子の仕種の1つ1つが好きだ。ただ無理矢理入れ込んだような若山富三郎は必要だったのかな。酒に溺れた水島道太郎が良かった。
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