このレビューはネタバレを含みます
ワーテルローの戦いを巡るお話。ナポレオンは肖像画にそっくりでハマってましたが、仏軍が英語を喋るのはなあ。
徹底的に描かれる戦場。とてつもない規模の動員で描かれ、俯瞰的な視点も多く、軍としての戦術的な動きが見えるよう。特に騎馬隊の迫力は凄い。
壮大ながら勇壮ではなく、殺し合いの悲哀さや無益さが、淡々と負傷し死んでいく兵や将によって表されます。歩兵の動きが緩慢に見えるのですが、リアルな戦場とはこういうものかもしれない。
両指揮官の戦術まではよく分からず。ナポレオンの方は多少戦術的な言葉を発しているのですが、ウェリントンの方は終始受け身のようで、プロイセン軍の到着でたまたま勝てたように見えました。
ラストの「過去の栄光が苦しみの種に」は心に刺さり、ナポレオンの悲哀を軸に迫力の映像で戦場をリアルかつ壮大に描いた名作でした。