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ミネソタ無頼のrollinのレビュー・感想・評価

ミネソタ無頼(1964年製作の映画)
3.9
かつては最高のガンマンだったが、無実の罪で投獄された挙句、眼病に冒され失明の危機に陥った主人公、クレイ。
そんな彼が真実を証明するために脱獄する。

セルジオ・コルブッチ監督がジャンゴより前に撮った、愛のマカロニウエスタン。
キャメロン・ミッチェル演じる主人公クレイは見た目はお腹ポッコリのおじちゃんやけど銃の腕はピカイチ。渋いね。

コルブッチ監督の描く主人公は身体的な欠損があったり、もしくは劇中でそれを失っていく場合が多いけど、今回のクレイも病によって次に無茶をすると視力を失うという弱みがあり、これがある種のセンチメンタリズムや、歯痒さ、人間臭さを醸し出してるね。
そして物語のテーマや展開に見事にリンクしているのがとても素晴らしいね。

女性はみんな美しい。特にダイアナ・マーティンはその美貌もさることながら、銃撃戦での主人公たちのサポートぶりが最高。弾を撃ち尽くしたリボルバーやライフルを次々と手際良く装填して渡していく。分かってるね。 ギャング戦の時は是非僕の側にいてほしいね。

あとはラストの夜の暗闇の中での音を使った決斗の演出も見事やね。コルブッチ監督の描く愛の物語はとてもやさしく、力強い名作です。
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