Pelo

ミネソタ無頼のPeloのネタバレレビュー・内容・結末

ミネソタ無頼(1964年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

コルブッチ作品としてはマカロニ色が薄く拍子抜けする感はありますが、「続・荒野の用心棒」で大ブレイクする以前の1964年の作品という事を考えれば納得がいきます。

それでもコルブッチ色は随所に表れています。ハンデ戦で戦わすのが好きなコルブッチ、今回は盲目に近い状態で戦わせています。座頭市をパクったとも言われてますが、おそらくはパクったんでしょう。なんでもパクるの大好きマカロニウエスタンですからね。そもそもが黒澤明監督のパクリから始まったムーブメントですしね。

序盤のシーンで元カノのエリザベスの墓場に行く場面がありますが、「続・荒野の用心棒」のラストシーンでもメルセデスの墓に行くシーンが出てきます。元カノの墓好きだよねー

そして、マカロニウエスタンといえば美女とフェルナンド・サンチョです。山賊サンチョはいつもイイ女を連れてるな〜。今回も強烈!サンチョの情婦エステラを演じたエテル・ロージョはエスニックな美女で、ミネソタ・クレイに助けられる場面でのアップのシーンはその美しさに固まります。しかしこのエステラが悪い悪い。裏切る裏切る。最後はミネソタ・クレイに惚れたようにも見えますが、それも分からないな。危ない女です。

美女はもう1人登場。ミネソタ・クレイの娘ナンシーを演じたダイアナ・マーティン。この子も相当な美女です。エステラとナンシーは全く違うタイプなので好みは分かれるでしょう。エステラに一票!

娘が形見のように持っていた銀貨が最後に重要な役割を果たします。こういう小物を使った演出はマカロニウエスタンの大定番ですね。無駄な殺戮や拷問シーンも少なく、正統派ウエスタンとマカロニウエスタンの中間くらいの作品ですね。薄味カルボナーラウエスタンといった感じの作品です。でも十分に面白いです。

ちなみにこの映画のエンディングは各国によって異なっていたようです。アメリカや日本ではミネソタ・クレイが倒れて(死んで)終わりますが、本国イタリアでは回復してハッピーエンドで終わっています。私が観たDVDはハッピーエンドバージョンでした。
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