ともたろう

兄とその妹のともたろうのレビュー・感想・評価

兄とその妹(1939年製作の映画)
3.7
佐分利信を目当てに鑑賞。
後期小津作品のおじさん三人組の姿も味があるけど若い頃の凛々しい役もいい。
間宮は経理部で働くサラリーマンで、妻あき子と妹文子との三人暮らし。趣味の碁で重役に気に入られ、毎晩相手をするため帰宅は遅くなる。
妹はそんな兄を心配するが。

この兄妹、仕事面では優秀で、妹は社長秘書をやっており読み上げられる内容をその場で翻訳してタイプライターで文書作成したりする。この時代のあこがれのキャリアウーマンの具現化なのかな。
兄の方も出世は早そうだけど、仕事以外のところでも気に入られている所が同僚の嫉妬を産んでしまうことに。
それはそうと、三人の仲のいい家族の空気が心地いい。ずっと見ていたい気がする。島津監督の得意分野だね。
後に小津監督の作品でオマージュされるがこの位置関係を覚えておくと楽しめるかも。
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