三体艦隊

けものがれ、俺らの猿との三体艦隊のレビュー・感想・評価

けものがれ、俺らの猿と(2000年製作の映画)
1.0
詰まらない。見る価値はない。
シュルレアリズムの流れを汲む作品なのだろうが、改めてキツい。
シュルレアリズムの創始者ブルトンの「シュルレアリスム宣言・溶ける魚」ではオートマティズムを取り入れているので、今作よりももっと無秩序であった。そして、面白くはなかった。
シュルレアリスム作品はその思想において大変興味深いが、エンタメ性を著しく損なっている。
抽象画をみて、その作品の作られ方や込められた思想は面白いが、作品自体を楽しめる人がどれだけいるだろうか。
シュルレアリスムは既存の人間観の解体なのであるから、エンタメ性など求められていないのかもしれない。
しかし、人間はどうしたって物語を必要とする。解体された物語には力がない。
さらに言えば、作り手が、シュールだから物語が解体さえしていれば、面白くなくてよい、分かる人にだけ分かればよいという姿勢なのであれば、ブルトンを何も超えることもない単なる芸術的に堕落した姿勢だと思う。
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