スローボート

人生模様のスローボートのレビュー・感想・評価

人生模様(1952年製作の映画)
4.0
Amazon prime Videoの魅惑のモノクロ作品から「人生模様」を観ました。O・ヘンリーの短篇小説五篇を原作とするオムニバス作品です。
ハワード・ホークスをはじめとする名監督、それにオムニバス作品にふさわしく役者陣も多彩。浮浪者のチャールズ・ロートンが街角で若い女性に声をかけるとそれがマリリン・モンロー。「バンド・ワゴン」でフレッド・アステアの熱烈なサポーターを演じたオスカー・レヴァントがここでは頓馬な誘拐犯。この当時エキセントリックな悪役をもっぱらにしていたリチャード・ウィドマークが懐かしい。案内役は作家ジョン・スタインベック。生没年からして面識はなかったでしょうが原作者の作品が好きだったのかな。
O・ヘンリーを知ったのは高校での英語の授業、「最後の一葉」で、よい物語だなと思いました。その影響で、大学生のとき彼の短篇集を読みました。とりわけこの映画の掉尾を飾る「賢者の贈り物」はわたしのクリスマス・ストーリー短篇部門での最優秀作品賞です。