揺籠ふぃるす

インフェルノの揺籠ふぃるすのネタバレレビュー・内容・結末

インフェルノ(1980年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

日欧米 Movie Sabbath
14本目

魔女3部作2作目。
耽美でゴシックな雰囲気そのままに描くオカルティック・ミステリー・ホラー。

『三母神』なる古書が、ストーリーを展開する重要ガジェットとして登場します。3人の母神(魔女)はそれぞれに館を持ち、
ドイツ・フライブルク(前作)
イタリア・ローマ(冒頭ちょい出し)
アメリカ・ニューヨーク(今作)
に点在して彼女らは秘密を隠している。それを解き明かすのは3つの鍵が必要とのこと。そしてそれに関わることになってしまった姉弟の物語。

ここから大分適当なこと並び立てます。

ローマ古書館でのぐつぐつ煮える糊の鍋は、魔女のシンボルである大鍋を起想させ、大鍋はシェイクスピアの『マクベス』だったりで、運命の3女神と関連があるそうな。見事に未読なんで要修正。

冒頭書物に美の3女神と共に名前が出された運命の3女神は、ギリシャ神話で、クロートー、ラケシス、アトロポス。人間の寿命を決める3姉妹。

劇中皆既月食が起こると台詞で言及。月もギリシャ神話の3柱の女神で語られ、満月はセレネ、3日月はアルテミス。新月はヘカテー。ヘカテーは「死の女神」とも言われ、魔術、幻、夜と暗闇などを司る。月食により1度に全ての女神が揃います。

店主が犠牲者となる古書店では、『三母神』を3冊1つかみにして盗まれる。

光の3原色R(赤)・G(緑)・B(青)総て1つにするとW(白)

色の3原色C(シアン、青緑)・M(マゼンタ、赤紫)・Y(イエロー、黄)総て1つにするとK(黒)

それらを巧みに組み合わせて、美醜のコントラストを際立たせます。

そしてラストでは3魔女が鏡の中で、1つになり黒いローブを纏った白い骸骨の死神と化します。
おそらく、鏡の中が冥界とつながり、前作死亡した「嘆息の母」を召喚した?と解釈。

三位一体はお詳しい方の言及におまかせしたい。

途中配管の中が合わせ鏡のように描写される場面あり。おそらくラストへの伏線。
合わせ鏡は、日本というか私の田舎でも色々都市伝説が耳に入ってきた。深夜に実行すると、悪魔が出て来る。覗き込むと○枚目(数忘れた)に死に顔が移るといった物。

前作より間延びした印象、使い魔が大活躍。猫はホットドック屋が救出したと解釈。

話よりもオカルトっぷりと耽美さを評価したスコア。

キース・エマーソン
「MATER TENEBRARUM」
(暗黒の母)
プログレッシブ・ロックでカッコいい。唐突に掛かって雰囲気変わって疾走感出た。
揺籠ふぃるす

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