ヴァルーン

午後の遺言状のヴァルーンのレビュー・感想・評価

午後の遺言状(1995年製作の映画)
4.1
毎年夏に長野の別荘へ避暑に訪れるベテラン女優の森本蓉子と、その別荘を管理しているとよ子、そして蓉子の友人である登美江とその主人。 4人は今年の夏は身近な庭師の訃報から始まり、様々なイベントを経験するのだった。って話。

これは良い会話劇だった。 当時のスターをあまり知らないがためにごく一部のキャストしか分からなかったけど、長く人生を歩んできた人達のなんでもないトークはそれだけで価値があるように見える。 不倫だろうが何だろうがトーン変えてないのは強い。
銃持った強盗目の前にあんな堂々と振る舞えないわ。

会話以外にも、所作から分かる人生観。 若い僕とは違ってここまで歩んできた人生を眺めながら後ずさりゆっくりしてるような感性。 いくつかの遺言状の形が出ますが、全部多分書いてる時の心持ちは一緒だろうな。