にこ

午後の遺言状のにこのレビュー・感想・評価

午後の遺言状(1995年製作の映画)
3.0
この世の中に観きれないほどの映画が存在してて、そんな数ある映画には子供向けや大人向け、男向けや 女向けがあるように、本作は若年層である私には早すぎる映画でありました。
ただただ杉村春子のマダム老婆な演技はいかがだろうと気になったから鑑賞してみたが、まあ、相変わらずでした笑

後々本作のことを調べてみると、音羽信子の遺作であり、撮影中ガンにおかされ余命幾ばくもない状態だったという…
それを夫である新藤監督は妻の身体を心配し、制作を悩んだ末に撮影に踏み切る。
きっとこれが妻の遺作となることをわかって撮影した本作のテーマは、生と死。
音羽信子の生きる希望を抱いて終わるラストはなんとも感慨深い。

二大女優の主演、死を目前としているなかでの音羽信子の女優魂、新藤監督の生へのメッセージ。
これは当然日本アカデミー賞最優秀作品賞選ばれるでしょうね。
日本の映画を支えてきた人たちの大切な映画にはきちんとした賞をあたえるべき、でしょう。

ただ、私にはまだ早すぎる映画でありました。
にこ

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