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CURE キュアのkeecoliquoriceのレビュー・感想・評価

CURE キュア(1997年製作の映画)
5.0
東京国際映画祭、日比谷の屋外で無料上映。大スクリーンの上に、照らされた木の枝葉が揺れていて、時折ゾッとなり、途中ポツリときたけど、本格的に降ることなく寒くもなく、終映。

始まる前、いろいろな予告編のあいまに、1997年当時の『CURE』予告編も流れた。奥さんの腕クロスしっかり映るの予告編だったか。

あぁ、しかし、警官でんでんのパート、遠景のフィックス画面で、えっ、ていうまに起こる何でもなさが、私はやはり怖い。

毎日繰り返される生活音、暖房器具叩いてあんなに揺れる?っていう振動(あ、スパイの妻の振動…、ここにあったんだっけ、と)、心の奥底の地鳴りのような、ごぉぉぉって音。じわじわと迫ってくるいやな感じも恐怖。

間宮(萩原聖人)は、人の本音を瞬間湯沸かし器のように表に出させてしまう、心理学者・佐久間(うじきつよし)が言う〝伝道師〟であり、出会う人を次々とその手くだにかけ、次なる伝道師を探し続けて、ついにみつけたんだね…。

とても久しぶりにスクリーンで観られて満足。
そしてもうすぐBlu-ray化されて再発。特典映像には、最後の店員さんの、その後の行動が入ってるらしいので楽しみです。



*オールタイムベスト。
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