りり

CURE キュアのりりのレビュー・感想・評価

CURE キュア(1997年製作の映画)
4.0
被害者の喉元をXの字のように切り裂く奇怪な殺人事件の謎を追うサスペンススリラー。サイコホラーっぽい要素もあってめちゃくちゃ好きな感じだった。撮影に使われている陰鬱で古びた建物がどれも廃墟めいた不気味さをたたえていてとにかく絵になる。まぁちょっと病院として使われているにしては古すぎるようにも思えるが、映画の発表された97年くらいだと映画に出てきたような古いところは実際にまだあったような気もするのでファンタジーになりすぎないギリギリラインかなと思った。
そして長回しにも耐えられる役者陣の演技力も申し分なく見ていて引き込まれた(隔離病室のシーンは緊迫感あってドキドキした)。何気に精神科医役のうじきつよしが魅力的で、自室の壁に文字が描かれているシーンは怖かった〜。
ストーリーもただの事件解決ミステリでないところも見応えがあってよかったな。同監督の「カリスマ」のように難解すぎないところも見やすかった。Jホラーに分類してもいいなら、随一の完成度じゃないかな〜。
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