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CURE キュアのFireFox917のレビュー・感想・評価

CURE キュア(1997年製作の映画)
3.8
X字に切り刻む異常連続殺人事件を追う刑事が、殺人教唆の容疑者である記憶喪失の青年の驚異的な催眠能力に翻弄されていく。

「死刑にいたる病」を観ようかと皆さんのレビューを読んでいたところ、ふと、この作品を思い出したので観てみました。

本作は黒沢清監督の世界デビュー作ですね。

少し考察すると、荻原聖人が演ずる青年の間宮は、医科大学で催眠療法を研究しているうちに記憶喪失になってしまった。
治療とは、その人物が抱える問題の根源的原因である人物を消し去ることで成立する。
そして、その催眠術は他の人にも伝播するケースがある。
と考えました。結局、献身的に打ち込んだ割には、社会貢献出来ない研究成果になってしまったということでしょうか。

考察はさておき、終始不気味な雰囲気が漂う作品です。
そして、半世紀以上前の作品なので、高部刑事を演じる役所広司が若い!

かなり後味は悪いですが、軽快な感じで終わる感じがエンターテインメントとして世界受けした要因の一つかもしれません。

とにかく、質問に質問で返す奴には気を付けよう!と改めて思いました。
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