アモット

三万両五十三次のアモットのレビュー・感想・評価

三万両五十三次(1952年製作の映画)
4.0
youtubeで「現代では絶対作れない時代劇」ってのを見て俄然興味を持って鑑賞。

これはシリアスな時代劇と違って少々ユルい感じ。
一本道のストーリーではなく脚本も練られているし単純ながらとても楽しめた。

youtubeで紹介の通り、風景は今の時代では無理と思われる美しさで旅情を覚えた。
殺陣は血しぶきの出ない舞台的な大げささ。でもなんだか合ってる感じ。
序盤のこの物語を説明する部分ではイメージ的には影武者を思い出すような重厚なシーンが続く。
反して、主人公の蔵人のひょうひょうとした人間性が魅力的に描かれている。

全体的に舞台での芝居と言うか歌舞伎的と言うか、仰々しさに溢れてはいるけど昭和27年作品と考えると現代劇と差っ引いても面白さが優れているように思えた。
悪く言えば現代まで続く芝居芝居した演技の原点のようにも思える。
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