スラバヤ

コンクリート・ジャングルのスラバヤのレビュー・感想・評価

コンクリート・ジャングル(1960年製作の映画)
5.0
物を投げ、恋人を追い出し、刑務所から追い出されるスタンリー•ベイカーがついには液体を口の中から出し、現世から追い出される。天からの視点からも追い出され、刑務所がその行き先として示され、輪になって続く隊列の無限地獄。パトリック•マギーの凶暴性を隠しきれない笑みや二面性、何かを起こしてやりたい、という欲求。殴打の音に重なり金属製のストラップを叩きつける。閉じ込められた監房の中でタバコを吸う意味のわからなさ。精神病患者の囚人よりも精神を患っている。ベイカーとグレゴワール•アスランの会話、精神病患者との会話、マギーとの会話、他者の存在しない世界。公園での作戦会議、船上での裏切り、開かれた中で縮こまる。ガラスの反射、万華鏡、目のみに当てられる光、雪原、刑務所内の二重構造を生かした立体的な撮影と、全てが最高。
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