矢野竜子

モスキート・コーストの矢野竜子のレビュー・感想・評価

モスキート・コースト(1986年製作の映画)
4.2
面白すぎる。色々受け止めきれないぐらい面白い。
アメリカという国はもう終わってるから
今から未開の土地に移住しなければならないと
藤岡弘、と川口浩もびっくりの
生粋の基地外父さん(ハリソンフォード)に唆されて
中米に移住しひたすら大変な目に遭う家族の物語。
おかしな奴らに居座られると困るからと
いきなりチェンソーで家をぶっ壊し出す
ハリソンフォードに爆笑。
やっぱりこういう基地外を描かせたら
ポールシュレイダーの右に出るものはいないと思う。
あの訳のわからん氷製造機のビジュアルも良かったし、
人間の犯した罪と罰がストーリー上、
全てあそこに集約されているのも見事。
結局そんなハリソンフォード自身が
「アメリカ」になっていくわけだが、
悪霊に取り憑かれていない分シャイニングよりも怖い。