星降る夜にあの場所で

悲しみは星影と共にの星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

悲しみは星影と共に(1965年製作の映画)
4.7
購入放置ソフトにて。

観たいレベルを5段階に分けた個人作品リストの最高レベルにあった作品の1つだけに期待値MAXの状態で鑑賞。

にもかかわらず、結果…全く期待を裏切ることなく大号泣(しかも号泣時間が長かった)。
傑作です!

作品には暗喩するものなど何もなく、ただひたすら目の前の映像にまんま身を委ねられます。
ナチによって蝕まれていく母国(旧ユーゴ)と1人の少女の心。
そんな少女にもつかの間の安らぎはあるのだが、鑑賞している我々からは死刑囚のための最後の食事にしか見えない。
自分の正気を保つだけで精一杯のはずなのに絶望の淵に立たされても、彼女には最後まで偽りの夢と希望を語り続けなくてはいけない自らに課した使命があるのです…
その対象者というのが、彼女の弟。
これ以上はネタバレになるので書けませんが、「ライフ・イズ・ビューティフル」は笑いでもって息子に安心感を与えましたが、本作の弟は盲目なのです。
それが、どういった状況を生み出すかを想像してみて下さい。

はぁ~泣いた…

話は変わって映画も音楽のように、好きな曲(映像)集めてマイベストCD(Blu-ray)とか作っちゃいけないのかしら…
アート系と泣ける系をそれぞれ別々に編集して2つのベストムービー集を作るのが昔からの夢なのですが(今のところ法律的に無理そう)、その夢が万が一叶った暁には本作品のラストシ―クエンスは鉄板で入れる。

またなぜ、イタリア映画の主役にジェラルディンなのか?
単に「ドクトル・ジバコ」の成功を受けての起用だったのでしょうか。
25年前「独裁者」によって父チャーリーが予見していた内容の作品をジェラルディンが演じたことが感慨深い。

それと、どうりで美曲が流れどうりで美映像が写し出されると思ったら、まさかのイヴァン・バンドールとトニーノ・デリ・コリでした。

ここからは駄文…
ジェラルディン大好きなので、大体の出演作品は観ているのですが個人的には「ビッグ・アメリカン」の彼女がお気に入り♪
ところが、3週間前にまさかの順位変動。
不謹慎ながら、本作品の押し付けられた境遇に屈することなく凛としたジェラルディンの佇まいに完全にヤラれてしまい激萌えしてました。
私はやっぱり変態なのでしょうか?
録画している未見の「ハイジ」も見なくちゃだわ☆彡