まめもやし

ファーゴのまめもやしのレビュー・感想・評価

ファーゴ(1996年製作の映画)
4.0
登場人物が利己的な人間ばかりだったことが印象的だった。金を手にするために狂言誘拐を企て保守のため嘘を並べる男、ベラベラとうるさく自分の思い通りにいかないとキレる変な顔の男、無口で文句のある人間は排除する大男、自分が決めたことは絶対貫く叔父。嘘でかっこつけて取り繕うコミュ障なアジア系の男。それぞれが自分のことばかりな人間たちだからか、一人冷静な妊婦の女性警官が非常に逞しくみえる。あの夫婦の当たり前の幸せを噛みしめるシーンはいい。

コーエン兄弟はこういった特徴的な登場人物と思わぬ展開が得意なのだろう。実話なのかと思うひどい話だがうまいトリックでシニカルにまとめている。

白銀の世界に染まる真紅の血。残虐でもあり紅白のコントラストに魅せられている自分もいた。一味違うサスペンスを楽しめた。
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