まーしー

ファーゴのまーしーのレビュー・感想・評価

ファーゴ(1996年製作の映画)
2.0
多額の借金を抱えた主人公が、身代金の一部を手に入れるため、自身の妻を誘拐してもらうよう2人の男に働きかける。しかし、あまりに無計画な誘拐のため、途中で色々なトラブルが発生するというサスペンス。

ブラックコメディの要素があふれ、私の固定概念を見事に崩した作品。斜め上の設定と仕掛けに脱帽。

まず、冒頭に登場する「実話に基づく」というテロップ。しかし、本作は実話ではなかった。
次に、タイトルの「ファーゴ」はアメリカの都市名。しかし、映画内でファーゴが舞台となるのは冒頭の酒場のシーンのみ。
そして、事件の真相に迫るのは妊娠中の保安官。彼女の夫も登場するが、おそらく無職に近い絵描き。
女性が働いて家計を支えることは決して不自然ではない。だが、私の中では想像していなかった設定。

こうした裏をかいた設定のもと、物語は淡々と進む。
良い味を出したのが、誘拐犯の1人、スティーブ・ブシェミ。劇中、「変な顔」と連呼されていた人物。
ルックスもさることながら、コミカルな会話など、印象に残る存在だった。

興行的にも成功し、アカデミー賞を受賞するなど世間では高評価の本作。
あいにく私の肌に合わなかったのは、前述の固定概念に当てはまらなかったからか、私のコンディションが悪かったからか…。
作品の価値を深く知るためにも、いずれ再鑑賞したい作品。