2022/02/27
2022年18本目(劇場10本目) 【再鑑賞】
監督 ジョエル・コーエン
フランシス・マクドーマンド
ウィリアム・H・メイシー
スティーヴ・ブシェミ
ピーター・ストーメア
"人生は、もっと価値があるはずなのに"
ならず者二人組に妻の狂言誘拐を依頼した男、しかし、予想外のトラブルが次々と計画を大きく狂わせていく。
やがて、事件を担当した女性警察署長が辿りつく衝撃の結末を描くスリラードラマ。
初めて見たのはVHS、その素晴らしさに劇場で見なかった事を激しく後悔した。
それが「午前10時の映画祭」で再上映とのこと、しかし地元ではやっていないので車で2時間、若き頃に暮らしながら映画を見まくった懐かしの街に行ってきた。
当時は通りを挟んで7館もの劇場があった街も、今では4館に減ってしまい一抹の寂しさを感じながらも懐かしき劇場へ。
オープニングタイトルのシーンから一気に心を掴まれる、そもそもが穴だらけの計画でもあるのだが、思う様に事が進まず雪だるま式に追い詰められていくW・H・メイシー演じる夫が気の毒なのだが、人間の弱さを体現してるようで、どこか滑稽で、転落していく様には恐ろしさを感じる。
本作でオスカーを受賞したF・マクドーマンド演じる警察署長、夫を愛する心優しい妻に見えながら、捜査となると抜群の推理力とキレ者振りを発揮する、まるで刑事コロンボを彷彿とさせる愛すべきキャラクターだった。
更には、犯人役のS・ブシェミとP・ストーメアがとにかく素晴らしい、特に寡黙だが何をするかわからないサイコ役のP・ストーメアが抜群です、
この二人がやがて「アルマゲドン」で地球を救うとは、この時は予想もしませんでした。
脚本、演出、役者、音楽までが最高に好きな個人的ベストスリラーの一本です、劇場で見れて幸せでした。
初鑑賞日1997年 VHSにて