観た。
名作と呼ばれるものは隅々まで面白いな。
オープニングクレジットの文字の品の良さ、格好良い。
冒頭に出る実話をベースにというのは演出なんだ。実際はフィクションとの事。安心したけど、本当にこんな事件あったのかと思って観ていたので、そっか…という寂しさもある。
偽装誘拐自体はありそうなテーマだけど、映像のセンスがとにかく良いのでずっとワクワクしている。
途中までシリアスなはずだけど、どこかコミカルな感じが好きだったんだけど。徐々に笑えなくなり、駐車場の屋上でのやりとり以降は取り返しのつかない展開に。
フランシス・マクドーマンド演じるマージ署長が主人公なのね。淡々と、妊娠していながら絵描きの夫に優しく接しながら難しい事件に挑んでいく様子は、あまり他に見ないキャラクターなのかも。
でもやっぱりスティーヴ・ブシェミが出ている以上、犯人側に情を持って観てしまう。結局犯行はグダグダで大男ゲアの殺しまくりで捕まって終わっちゃうあたりが少し残念かもな。
もうひと意外性があれば。
でもマージ署長の人生はこんなに価値のあるものなのに、という言葉は良かった。
マイク・ヤナギダの勝手にリンダと結婚して亡くなった事にする、サイコパスぷりはストーリー関係なく不気味。
音楽も良かったな。
良くも悪くも思ってたのとは違う映画だった。
イーサン・コーエン、脚本。
ジョエル・コーエン、脚本・監督。