容疑者家族に振りかかる日本社会の闇を見事に描き出すフリをした作り手の悪意と偏見に満ちた作品!
監督、脚本を手掛けるのは君塚良一。
名前を見てそりゃそうでしょうよと思う人も多数。
目が覚めるくらいに酷い映画。
これを観てどこが良くないと思うかを話し合うことの方が映画の内容よりも意味のあることだと思う。
脚本について学ぶ学校などでは悪い例として観せられていそうなぐらい分かりやすく酷い。
子供の頃楽しく観たドラマ『踊る大捜査線』の時に既に確立していた君塚良一先生の「ネットやる奴ってきもいよな~今時の若い奴こえー、人の気持ちとか考えてねぇんだもんな!」という偏見はいよいよ暴走モードに突入!!
踊る~の頃と本作でも10年くらい間隔あるけど変わってない!さすが!
オフビートな笑いに憧れてるんだか知らんけど洋画の字幕を真似したような刑事同士の会話もうすら寒い。
この辺も踊る~の頃から感じたけど、あちらは本広監督の演出がまだ助けてくれていた部分もあったのだなと今回関係ない本広監督を見直した。
とにかく内容が真面目ぶってるのが最低で若い価値観が嫌いなだけのおじさんの説教のような映画。
物語の終わらせ方とか凄いです!!
こんな酷い話がモントリオール世界映画祭で脚本賞を受賞という衝撃。
こんなのが受賞しているからモントリオールで日本作品の受賞が多いのは不正では?なんて言われるのだろう。
モントリオールの価値が下がるのか、元々そんなに志の高くない会なのか分からないけれど。
佐野史朗が助演男優賞受賞!とかなら良いけど。。
彼だけがいつも通りのクオリティを発揮していた。
さすが君塚氏が世間の声を取り入れモンスター化させていった冬彦さんを演じていただけのことはある。
他の有名俳優陣もいつもよりは良さが出ていなかった。
カメラマン寝たの?と思うような手持ちカメラのブレる演出もうざいし寒い台詞の応酬があるから仕方ない。
とにかく感想を纏めると君塚良一を始めとする作り手はそこまでネットが嫌いならずっと家では新聞読んで筋トレとかしてれば良いじゃんと思うし、外では大学時代の気の合う仲間同士のみ集まってバーベキューでもやってれば良いのに。
それでも関係のない若者に肉の焼き方がどうだの文句だけは言いにくる嫌われもののおじさんの様な映画。
社会派のいっちょ噛みはタチが悪い。
最近の君塚良一は考え方もアップデートされていると信じたいものです。
こんな考え方ではもう誰もかまってくれない…と偏見を改めて精進していることでしょう。