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アラモベイのghostboatのレビュー・感想・評価

アラモベイ(1985年製作の映画)
4.0
傑作。ルイ・マルなめてました。すみません。テキサスの港町に流れ着いたベトナム人青年がKKKふくむ現地の白人漁師たちと対立するお話し。政治色強めなプロットに反して人々の生活に焦点が当てられたスローな作風。白人/ベトナム人コミュニティ各々の閉塞感、港町の開放感が共存する何とも言えない風情。『太陽が呼んでいる』+『メイトワン』って感じかな。

ライ・クーダーのギターにのせて主人公となるベトナム人青年の横移動から始まるオープニングから完璧。四方八方に銃が乱射される夜の銃撃戦もハードボイルドすぎて最高。

白人とベトナム人の両者が同一画面に登場すると一気に無国籍な画面になるのもよい。特にスーパーでのいざこざ場面ではどこの国の映画を観てるかわからなくなる。

なんといっても白人のエド・ハリスが超素晴らしい。KKK引き連れて船の上でライフルかまえてる姿はヤバいすぎる。本作での彼は「無精髭」+「赤いキャップ」というどこかで見たことある容姿なんだが、流石に『パリ、テキサス』(84年)はパクってないと思いたい。音楽もライ・クーダーですし。
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