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特急二十世紀のchiyoのレビュー・感想・評価

特急二十世紀(1934年製作の映画)
3.5
2015/7/5
何よりも特筆すべきは、ジャフィ演じるジョン・バリモアの怪演っぷり。多少オーバーアクション気味ではあるものの、序盤の立ち位置のチョーク書きと針の一刺しだけで完全に魅了され、最初から最後まで彼に翻弄されっぱなし。対する、リリー演じるキャロル・ロンバートもとても綺麗で、ジャフィとの痴話喧嘩がなかなかの見もの。が、ジャフィの側近二人も面白いキャラクターだけれど、メインがジャフィのリリー奪還物語のみとなるため、中弛みしてしまった感は否めず。ただ、クラーク社長は行動が斜め上を行っていて、唖然とするやら癖になるやら、な感じ(笑)。特急内のあちらこちらに貼られる「悔い改めよ」の貼り紙の意味不明さ、そんな中で喧嘩を続けるジャフィとリリーが無性に面白い。最終的に振り出しに戻る的なラストを迎えるけれど、あの二人はこれからも同じことを繰り返すんだろうな、と思わずニヤニヤ。
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