景

里見八犬伝の景のネタバレレビュー・内容・結末

里見八犬伝(1983年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

面白い作品というわけではないんだけど、舞台のセットはすごいしアクションも頑張っているし、あとシュールな要素もちょいちょいあったりして、意外にも記憶に残りそうな映画ではあるかもしれない。

まず印象に残っているのが真田広之の凄まじい身体能力で、序盤の木登りとか一瞬でスルスル登るから何が起きたのかわからなかった……。今のイケオジな真田広之しか知らないので、アクションをこれほどやれる人だとは思わなくて驚いたもんな。あと玉梓役の夏木マリの熱演も素晴らしかったです。

姫と八犬士に関しては、静姫と親兵衛以外は掘り下げが浅く、全員集まったかと思えば次々と死んでいくので影が薄い。が、「玉を持つ者は同志、持たざる者は同志にあらず!」という考えを道節を始めとした犬士全員が持っているようで、その危うい極端ぶりは面白かった。まあ道節は余命僅かだからしゃーないとしても、静姫について来る親兵衛を殺そうとまでせんでも……。

忘れてはならない(というか忘れられそうにない)のが後半の静姫と親兵衛のやたらと長いラブシーンで、薬師丸ひろ子の顔アップが延々と映し出される映像が続くんだけど、合間に額が光る石像のカットが挿入されたりBGMがバラードだったりするから、シュールなシーンになっていてちょっと笑ってしもた。
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