ハレルヤ

喝采の陰でのハレルヤのレビュー・感想・評価

喝采の陰で(1982年製作の映画)
3.5
劇作家である主人公のアイバン。奥さんに逃げられ、実子と連れ子の合わせて5人の子供たちの世話をしながら、大きな仕事の局面を迎えることに。家庭と仕事の両立を目指し奮闘するコメディドラマ。

このあらすじどこかで見たことあるような…と思ったらまさしく「クレイマー・クレイマー」。あの作品から3年後にアル・パチーノ主演で描いたような感じ。

「クレイマー・クレイマー」ではストレートな家族愛に焦点を当てたドラマでしたが、本作はコメディ要素を盛り込んだ明るい作風。

なので気軽に見れる感じではありますが、全体的に色々と中途半端。ドラマにしてもコメディにしてももっと突き抜けたものが欲しかったし、盛り上がりきる前に終わっちゃうの繰り返し。

そしてアイバンの妻であるグローリアなんか色々身勝手過ぎて本気でイライラ。マジでクズ過ぎて振り回される子供たちが可哀想と思ってしまうほどでした。

それでも劇中の子供たちは皆素直で良い子ばかりだったのがまだ救い。あとはアル・パチーノの不器用ながらも、ユーモアのある冗談を交えて子供たちに優しく接する父親像が良かったのが、この作品の良いポイントかな。

70年代は「ゴッドファーザー」シリーズ、この作品の直後は「スカーフェイス」という名作の影に隠れているようで、アル・パチーノの出演作の中でも存在が薄い作品ですが、いつもと違い普通の男を演じる彼が見たい方なら一見の価値はあると思います。
ハレルヤ

ハレルヤ