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アナザー・カントリーのKotaのレビュー・感想・評価

アナザー・カントリー(1983年製作の映画)
3.5
“君だって分かっているのに、行動できないんだ。”

30年代の英国全寮制の学校で、抑圧された環境下同性愛に悩む青年と、その青年がその経験を経てどのような道を進んだかを描く。80年代に作られたとだけあって、とても息苦しくて儚くてどうしよもない気持ちになる。

最近のLGBT映画と違って、メインは主人公がどのように共産主義に偏って行ったか。いつの時代でも同性愛は存在するけど、それを社会の規範や宗教というものを盾に見ないようにしている。そんな社会への無力さと、それでも尚抵抗していく姿勢。主役を演じたイケメンルパート・エヴェレットは実生活でも同性愛者を公表しているという。

全寮制の制服がパジャマ含め全部お洒落だし、エリート美少年達のイギリス訛りな哲学的な会話も心地よくそれだけで見る価値あり。あと、親友役で若かりしコリン・ファース出てるからそこも外せないポイント。BL描写はライトだから寧ろイギリス映画好きにオススメしたい。
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