Toineの感想文

悦楽共犯者のToineの感想文のレビュー・感想・評価

悦楽共犯者(1996年製作の映画)
5.0
【楽しすぎて心臓が止まりそうになる】
先月シュヴァンクマイエル師匠が製作されたMV「アナザー・カインド・オブ・ラブ(1988)」を観たらこちらの作品も再鑑賞したくなりました♡
シュヴァンクマイエル師匠作品で1番好き♡♡
Filmarksさんのジャケットも素晴らしいです。

こちらの作品を観ると「ネクロマンティック(1988)」を思い出します。
ブットゲライト監督もシュヴァンクマイエル師匠も私たちに伝えたかった事は「どんな性癖も恥じることはない。純粋に楽しもうじゃないか!」
だと思いました。知らんけど。

伏線回収の秀逸な邦題。
台詞が無いし登場人物のやっていることは全然意味わからないのに何かがバイブスで伝わって来るw
実写映画ですが中盤からの見せ場で急にストップモーションやパペットアニメ演出が炸裂する謎の感動。

鶏おじの自然を活用した無駄に広大なパフォーマンスとパンちねりネキの鼻耳性癖のカットに爆笑🤣
何度観ても死ぬほど面白いww

鶏おじが自作した鶏の被り物が造形的にめちゃめちゃ好き。
鶏の眼窩に質の良いドールアイをはめ込んでいるのが私の性癖に刺さりました。
傘で作った翼にも萌え散らかしました。
私も悦楽共犯者になれるかな?←←

登場人物達がリンクしていたりさり気ない性癖トレードなど脚本もしっかり作られていて感心いたします。
鶏おじはSM熟女と両想いで良かったね♬
しかもお互いの性癖が呪いや念のように通じあってのあのオチ。
序盤からずっとシュールなギャグ続きでキモ面白かったのにラストが不気味なホラー展開なのも凄く良きですわ。
カメラワーク(口元のアップ、舌の造形などなど)がシュヴァンクマイエル師匠でしかない仕上がりなのも素晴らしすぎて文句のつけようがない傑作でございます。