サンセット大通りにある豪邸で売れない脚本家、ギリスが殺された。物語はその事件の発端である、半年前から遡る。
主人公でもあるギリスは、中々脚本家として仕事がもらえず、貧乏生活を送っている。車を差し押さえられそうになり、逃げている最中、タイヤがパンクしてあるボロボロの屋敷に逃げ込む。そこで出会ったのが、かつて、無声映画で脚光を浴びた、ノーマデスモンドだった。彼女は映画界に戻るために、自身が脚本したサロメを書いていた。それを手直しすることになり、ギリスとノーマの奇妙な共同生活が始まる。そして、その共同生活がギリスが殺されてしまう事件に繋がる。
この映画は序盤に主人公であるギリスが殺されてしまうことを提示している。だからこそ、どうやってギリスが殺されてしまうのか、そのワクワクは終盤に連れて止まらなくなる。
犯人も簡単に予想できる。でも、この映画の楽しさはそこではない。
メインのキャラクターであるノーマ、そして、使用人のマックス。この2人の不気味さ、ノーマの過去の栄光にすがる狂気さが異常な行動に繋がっていく様子が見ていて面白いと感じる。
そして映画関係者やギリス、マックスを含めた周りの人間が金持ちであり、大スターだったノーマに気を使う様が、人間の面白みを上手く表されているともう。
大スターだった自分の過去の栄光が忘れられず、いつか返り咲きたい。あまりにも強く思い過ぎ、その結果、ラストシーンに繋がる。ノーマの異常性がふんだんに出ていて好きだった。
アマプラで見た時に音が飛んでた所が一箇所あったり、白黒だったり、まあ、昔の映画なので好き嫌いは別れそうだと思う。
でも、どちらかというと分かりやすいし、見やすい映画だと思う。サスペンス映画として面白いしワクワクする。狂った人間のラストは面白い。