過去の栄光に縋り、時代に取り残されて孤立していく大女優の
「セリフが映画をぶち壊した」という言葉
その言葉へのアンチテーゼの様に終始モノローグが入る今作。
主人公が脚本家な事もあり、さながら脚本を読んでる気分に。
時代の転換期、技術や価値観の進歩。
そんなのについていく必要があるのか?と歳を重ねると思ってしまうが、主人公2人のパーティーのシーンの対比でも分かる様に
前時代に縋り付いてても、その先には孤独があるだけなんです。結局。
そこはワイルダー自身の体験や心情がかなり反映されてると思うし、でもやはり前時代に縋り付いて消えていってしまったスターや、必死に進歩してまだスタジオにいるスタッフなど、映画業界へのの最大限の愛を感じました。
その映画史をテーマの反映として、プライドが高くて孤独を恐れる中年女性と、向上心はあるが怠惰な青年男性の愛憎のもつれの話にしてるのが凄いわマジで。
いやぁ、うめぇなぁ。