まつこ

ロルナの祈りのまつこのレビュー・感想・評価

ロルナの祈り(2008年製作の映画)
4.6
私が守らなきゃ。
強くならなきゃ。
愛する尊さと儚さがぶつかり合う。

ロルナは国籍取得のために偽装結婚をしていた。相手の男はヤク中で別に愛なんか少しもない。離婚が決まれば次はロシア人と結婚してお金を稼ぐ。それもこれも愛する男と暮らすため。そうだったのに…

ヤク中男役のジェレミー・レニエは〝イゴールの約束〟のイゴールだったりします。全然気づかなかったよ!
彼がなんか可愛いんですよね。冷たくされても「トランプする〜?」と聞いちゃうとことか堪らない。誰かに縋るしか彼も術がなかったのだけど、彼女に泣いて抱きつく姿に目頭が熱くなった。クスリは絶対ダメだけど自転車乗って喜んだりキュートなんですよね。

そんな彼が不運な運命を辿ることで彼女の精神は徐々に不安定になっていく。

抱きしめるって人を救うんだな。
絶望の中で見つけた希望は、まやかしだとしてもしがみつきたくなるものなのかもしれない。

母性って無意識に目醒めるものなのでしょうね。男性よりも女性の方が合う作品かな。
まつこ

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