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ロルナの祈り
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『ロルナの祈り』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.8
 アルバニアからベルギーへ渡ったロルナ(アルタ・ドブロシ)は、ブローカーのファビオ(ファブリツィオ・ロンギオーヌ)の手引きで、麻薬中毒のベルギー人クローディ(ジェレミー・レニエ)と偽装結婚する。ロルナも、同郷の恋人ソコルとバーを開くという夢のため計画に乗るが、クローディと暮らすうちに罪の意識が芽生える。今作でもブルジョワジーなど一人も登場せず、社会の底辺に生きる登場人物たちをひたすら描く。主人公の夫はヤク中で仕事などとても出来る状態ではなく、主人公に依存して生きている。何かにつけてすぐに電話をしてきたり、翌朝早いにも関わらずトランプ遊びを求めてきたり、ヤク中らしく情緒不安定でその行動には一切の理性がない。完全に子供である。そんな様子を目にしても、彼女は新たな偽装結婚のためにブローカーと結託し黙々と準備を進めている。彼女の行動は常にブローカーによって監視され、自由を奪われている。犯罪の片棒を担いだ手前、逃げることも出来ずそこに主人公の意思などない。思えば前作『ある子供』でも、一度は人身売買が成立したがそれをキャンセルしたことが原因で、主人公は組織にペナルティを課され追われる身となる。そういう逃げ場のない状況に主人公を追い込むことでドラマを生み出す。

 それでも同郷の恋人ソコルとの淡い思いだけが彼女を動かす原動力になる。ヤク中のクローディともブローカーとも違う彼との平穏な時間だけが主人公にとって救いになっている。『ロゼッタ』においては主人公は成人には程遠い思春期の少女だった。『息子のまなざし』では11歳で罪を犯し、5年間服役した少年という設定だから、16歳の少年ということになろう。『ある子供』でも若いカップルはおそらく18,9だったと思われる。これまでのダルデンヌ作品は成人に満たない彼ら彼女らの目を通して、ベルギーの労働問題や社会問題に触れることに大きな意味があった。それが今作では一転して子供の姿がどこにも出てこない。唯一想像妊娠した主人公が、妄想に取り憑かれた状態で赤ん坊の夢を見るが、結局は赤ん坊はいないとばっさり切り捨てられる。今作に出てくる登場人物たちは全員が立派な大人であり、大人が犯罪に手を染め、ドラッグ中毒になったりしている。ラストに流れるベートーヴェンのクラシック音楽からも、ダルデンヌ兄弟の変化は十分すぎるくらい伝わるのだが、果たして進化なのか退化なのかの判断は人によってまちまちだろう。だが35mmフィルムからデジタルへの変化はダルデンヌ兄弟のフィルモグラフィの重要な転換点となっている。
Goach

Goachの感想・評価

4.0
日本には存在しえない「愛」の形。
人間の奥底にある、深い感情を描いた作品。

お金目的で、麻薬中毒の男と国籍取得するため偽造結婚した主人公のロルナ。偽造結婚仲介の組織が、次の結婚ビジネスのために、薬漬けの夫を殺すことを匂わせ..という話。

ロルナの変化する心の動きが、とても儚く、また生きる力強さを感じさせてくれます。

自分は、恋人にとって理想の生活を得るための手段になっているのではないか。
自分は、組織にお金を入れるための手段になっているのではないか。
唯一、自分を「目的」としてくれたのが、薬漬けの夫でした。

貧困にあえぎ、手段としてしか使われていなかったロルナにとって、"最低な男"は生きる目的そのものになったのだと思います。その後、存在しない愛を体に宿したのも、ロルナの力強さを証明するものなんじゃないかな。

今の日本では起こりえない社会背景が、日本にはない形の愛情を生んでいます。宗教の差異からか、日本よりも欧州の方が愛情の形が多い気がしますね。

目を背けたくなるところもあるけど、生きる力強さを教えてくれる作品です。
男女でちょいと感想が違いそうな映画でもあります。

matsukoさんのオススメで視聴
のんchan

のんchanの感想・評価

3.9
ダルデンヌ兄弟作品鑑賞9本目❗️

これは今までの作風ではあるものの、ラストがいつもは微かながらも光💡を感じるが、これはどうなんだろう?光なのか絶望なのか?観る人で変わるかも?


アルバニアからの移民であるロルナは偽装結婚をしてベルギー国籍を入手する。その相手クローディは薬物中毒で困り者。ただクローディはロルナを愛し頼り薬物から抜け出そうとしている。
しかし、ロルナには恋人がいてあくまでも愛のない偽装結婚であり、恋人と2人で店を開く夢を持っていた。
偽装結婚には仲介斡旋するファビオが絡んでいる。
ロルナは一刻も早く離婚したい。そこでローディから暴力を振るわれたと見せかけ、自ら頭を腕を柱や棒で打ちつけ血だらけに。離婚を早める手立てだったが...
そんな矢先、クローディに対し、ほんの少しの情が湧き、1度だけ身体を許す...

恋人との別れ、お腹に子供がいると錯覚するロルナ...ラストはあまりに辛い。

移民問題は根深いヨーロッパ。
斡旋業、職場のクリーニング業、不動産の契約の曖昧さ。細かな部分でも日本人には考えられない、嘘と偽善が渦巻いていて恐怖を感じた。

ロルナを演じたコソボ共和国出身のアルタ・ドフロシの身体を張った演技が魅力的。フランス語はこの役の為に2ヶ月で習得した才女でもある。

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