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意外と死なないのtetsuのレビュー・感想・評価

意外と死なない(1999年製作の映画)
3.5
青山シアターのサービス終了前に観た。(現在は、ミニシアターエイド基金の特典・サンクスシアターで観れるらしい。)

小学校の教師をする女性。
彼女につきまとう元カレや、同じ職場の妊婦、様々な人物との関わり合いの中で、彼女が感じる「痛み」に対する価値観。

『勝手にふるえてろ』の大九監督による初期作。
16mmフィルムのなんともざらついた映像が印象的で、度を越したシュールな笑いが凄まじかった。

例えば劇中、
体育の授業でのドッチボールのシーンでは、試合中断→試合再開→ピー(笛の音)→イェーイ!(子供たちの声)という一連の流れが反復され、その謎の勢いの良さに、つい笑ってしまった。

また、大九監督が演じている主役のキャラクターも印象的。
道徳や常識に対して、強い違和感を抱く彼女の鋭い視点は、確かに『勝手にふるえてろ』にも通じるのかもしれない……。

ただ、一方で、別れた元カレがベランダから突然現れたり、妊婦のお腹に全力でパンチをしたり、三角定規を首もとに刺したりと、かなりショッキングな描写も多々あるので、そのクセの強さが苦手な人もいるだろうなぁとは思ったり。苦

総じて、『勝手にふるえてろ』の後に、観てほしい作品ではあった。笑
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