高橋早苗

アズールとアスマールの高橋早苗のレビュー・感想・評価

アズールとアスマール(2006年製作の映画)
4.0
瞳の色が違い
肌の色が違い
話す言葉が違う二人の子

同じ母(乳母)に育てられ
同じ子守唄を聴いて育った二人は
ある日突然、引き離される

成長したアズールは
乳母の子守唄を忘れず
遠い異国へと旅をする



影絵とはまた違い、美しい!
よくある冒険もの、として観るのは簡単。
ただ、それだけではありません。

青い瞳の子、アズールが旅する異国は
育ての乳母と同じ言葉が飛び交う

聞こえるけれど、よく聞き取れない世界。
自分と同じ言葉を話す人はいない



…外国映画といえば、字幕や吹替
この作品、「よく聞き取れない世界」の言葉を、字幕もつけなきゃ吹き替えもつけない。
わからないままにしてる。

そこが最高。“わからない”を体験させてくれる。
“異国”を、こんな風に表現するなんて素敵♪



ファンタジーだけど
オスロ氏の語りたいことは
恐ろしく現代的なのよね。
そこが好き。
高橋早苗

高橋早苗