ただの脱獄映画に見えて、かなり宗教的かつ哲学的な要素が多い作品だという印象でした。
刑務所のなかで決められた型を破っていくルークの姿は、明らかにキリストをイメージして作っているのが分かる感じで、卵を食べたあとに大の字で倒れてる姿とか、最後に十字路の上に写真が重なるのも十字架の上のキリストにイメージを重ねている感じでした。
また、あらゆる規範を乗り越えつつ新しい価値を生み出していくルークの姿は、ニーチェが言っている積極的なニヒリズムを体現するかのようで、ある意味ニーチェ哲学や、その後の実存主義哲学の勉強にもなるのかなぁとか思って見てました。
後の「ショーシャンクの空に」や、もしかしたら「あしたのジョー」にも影響を与えているかもしれない名作なので、これからも何度か見返したいなぁと思いました。