odyss

ヘブンズ・ドアのodyssのレビュー・感想・評価

ヘブンズ・ドア(2009年製作の映画)
2.5
【ふっきれていない】

うーん、素材的には悪くないと思うんだけど、そして主役2人も悪くないと思うんだけど、しかしちょっと退屈な映画になってしまっている。

どうせもうすぐ死ぬ運命にある二人。とすればもっと思い切った何かをすべきじゃないんだろうか。人殺しでも、女(男)遊びでもいい。

一例を挙げるなら、少女の王子様さがしだって、人任せじゃなくて彼女なりのコンセプトがあってしかるべきじゃないの。例えばTV番組でお気に入りのイケメン俳優がいるから、放送局に押しかけて彼を拉致して(もちろん車内で発見したピ○○ルを使って)しまうとか。

それと、海を見に行くという必然性がもっと設定に組み込まれていないといけないと思う。映像的にも、海のイメージがもっと強く作品内に作用していないとね。まあ、長瀬智也に関しては発作に襲われる場面で海のイメージが出ているから、死と海が結びついているのが分かるけど、少女も、見たことがないなりに海のイメージが別様にあらわれるのでないと、説得性が弱い。

警察の間抜けな捜査ぶりも、なんかもう一つ面白くない。喜劇になるくらいにドジならまだしもだけど、中途半端。三浦友和はこの作品に関してはミスキャストじゃないだろうか。もう少しコミカルな味が出せる俳優を使うべきだった。
odyss

odyss